試験問題SAMPLE

マネジメント検定Ⅲ級
経営理念に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。
①経営理念は、その内容も呼び方も様々あるが、売上高や利益率を明示してはならない。
②経営理念におけるビジョンとは、企業が将来に向けてめざす方向性を意味するのが一般的である。
③経営理念におけるレゾン・デートルとは、企業のこれまでのあゆみや足跡を意味するのが一般的である。
④経営理念におけるバリューとは、企業の売上高を意味するのが一般的である。
経営理念と企業の社会的責任に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
①SDGsは、国際会議で決定された持続可能な開発目標で、日本でも政府や自治体、そして企業の取り組みが行われている。
②CSRは、企業が自らの利潤追求だけを目的とするのではなく、消費者や地域社会、行政、投資家などとの関係性において、社会的な責任を果たす活動である。
③SDGsは、公的機関が社会課題に取り組む企業に対して大規模な投資を行うことで支援していく活動である。
④ESGは、環境や社会、ガバナンスを意味しており、これらの課題に取り組む企業を積極的に応援する活動がある。
収益性分析における代表的な分析指標とその説明の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
〔代表的な分析指標〕
A 売上高総利益率
B 売上高営業利益率
C 売上高経常利益率
D 売上高当期純利益率
〔説明文〕
ア 税引き後における会社の最終的な収益性を示す
イ 本業や副業といった会社の通常の状態における収益性を示す
ウ 会社の本業における収益性を示す
エ 会社がどれだけ付加価値を生み出しているかを示す
〔解答群〕
① A=ウ    B=イ    C=ア    D=エ
② A=ウ    B=ア    C=エ    D=イ
③ A=エ    B=イ    C=ウ    D=ア
④ A=エ    B=ウ    C=イ    D=ア
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マネジメント検定Ⅱ級
自社能力の分析に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。
① 自社能力の分析においては、企業内にどのような経営資源が存在するのか、不足する経営資源は何か、など静的な分析のみが有効である。
② コア・コンピタンスは、自社保有能力全般をあらわすもので、これをもとに経営資源分析を行う。
③ ケイパビリティは、企業経営の実務的な能力のうち、知識や技術面の資源をあらわすものである。
④ KFSは、他社との差別化や優位性を保持する要因を示す指標で、KSFと呼ばれることもある。
次の文章を読み、文章中の空欄( A )から空欄( D )に当てはまる、最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
  企業が( A )を行う動機として、主力製品の需要停滞や収益の安定化のほか、企業内で複数の事業を行うことで収益性を高める( B )、未利用資源の活用などが挙げられる。アンゾフは、多角化によって( C )が発揮される代表的なケースとして、販売、生産、投資、経営管理の4種類を挙げている。企業グループ内にある2つの異なる事業が互いに補完的な役割を果たし、顧客への提供サービスの面で満足度を高めるようなケースで生じることを( D )という。
【解答群】
① A:シナジー  B:範囲の経済 C:多角化戦略 D:相殺効果
② A:多角化戦略 B:範囲の経済 C:シナジー  D:相補効果
③ A:シナジー  B:規模の経済 C:多角化戦略 D:相殺効果
④ A:多角化戦略 B:規模の経済 C:シナジー  D:相補効果
さまざまな価格決定方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
①市場浸透価格は、高価格で購入してくれる安定的な顧客層をターゲットとして、長期的なコスト回収を目指す方法である。
②上澄み吸収価格は、新製品導入時に高価格で参入する方法であり、価格感度が低い層をターゲットとし競合の参入可能性が少ない場合に有効な方法である。
③キャプティブ価格とは、例えばプリンタ本体とインクのように、主たる機能を果たす製品の価格を安くし消耗品で収益を上げようとする価格設定法である。
④プライスライニングとは、例えば百貨店で販売されるお歳暮などのように、同じカテゴリーに普及品・中級品・高級品といったグレードが存在する場合に複数の価格ラインを設定する価格設定法である。
次の文章を読み、文章中の空欄( A )から( C )に当てはまる、最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
 リーダーシップ行動論のひとつであるPM理論は、日本の心理学者である三隅二不二によって提唱された。( A )リーダーは綿密な計画や管理により短期的に業績を上げやすい傾向にあるが、部下への気配りや部下を尊重することが苦手で、長期的に部下のモチベーションやパフォーマンスの低下を招くおそれがある。また、( A )リーダーはトップダウン型の組織構造を構築しやすく人材の育成能力が低い。
 一方で、( B )リーダーは、部下との信頼関係を構築し職場環境が良好で、部下は働きやすさを感じやすい。しかし、目標達成に向けた具体的戦略の立案や、業績に繋げる能力が低い。( B )リーダーは組織内のパフォーマンスを上げるため、より具体的なアプローチを検討する必要がある。
 ( C )リーダーのもとで、メンバーの満足度と生産性が最も高くなることが実証的に示されている。
【解答群】
① A:pM型   B:PM型   C:pm型
② A:Pm型   B:pM型   C:PM型
③ A:pM型   B:Pm型   C:PM型
④ A:Pm型   B:PM型   C:pm型
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マネジメント検定Ⅰ級

注:本ケースは、企業経営に関する知識や戦略策定に関する分析力・構想力を問うために作成したものであり、題材となっている企業や人物、製品や市場、県市の状況などは数値を含めて仮想のものである。

1.企業の概況

A社は人口80万人の首都圏にあるX市のインストアベーカリーである。X市は日中都心で働く者が多く、東京のベッドタウンとしての性格をもっており、人口が多いものの、農業も盛んである。また、社会に関心を持つ健康志向の20~30代の子育て世代の比率が全国平均よりも高いことが特徴であるが、総人口は数年前に減少に転じている。

A社は30年前に東京のベーカリーに勤めていたA社長が「パンの暖かさを食卓に」を経営理念として独立を図ったことがスタートであった。X市がふるさとであるA社長には農家の知人も多い。現在A社は社員17名(パン製造従事者(技術者)10名、事務所は社長を含め2名、販売担当者5名)とその他パートタイム労働者数名で運営されている。

A社の1号店は道路に面したいわゆる路面店であったが、現在はⅩ市の2つのショッピングモール(SM)に店舗がある。SMからの全店一斉のセール等への協力要請はあるものの、プロモーション等に関しては出店者に任されており、独自の販売戦略がとれる状況である。売上高は現在1億2,000万円であるが、ロシアのウクライナ侵攻による小麦粉等の原材料や光熱費の高騰の影響で現在利益はほとんどない状況である。しかし売上金は日々A社に入るため、資金繰りには苦労していない。開業した当時は店で焼成した焼き立てのパンを提供する店は珍しく、店頭には行列ができた。A社は今でもX市では老舗のインストアベーカリーとされており、A社の顧客の多くは開店以来の固定客である。ただし、最近大手資本のインストアベーカリー店がA社店舗周辺に進出してきたことから、A社の売上は減少傾向となっている。

インストアベーカリーには冷凍生地等を店舗で焼くベークオフ型もあるが、A社は原料仕入れ、生地の製造、焼成、仕上げまでを自社で行うスクラッチ型を採用しており、自社独自製品を提供することで成長してきた。基本的に各店舗でパンを製造しているが、かつての1号店を改築してセントラルキッチンとし、食パンやフィリング(パンやサンドイッチに詰めたり挟んだりする具材)はここで製造している。セントラルキッチンは今後の店舗展開を見越して能力に余裕を持たせている。創業してから数年以内に入社した数名のベテラン技術者は、いわゆる職人気質であり技術を教えたがらないため、ベテラン技術者と中堅技術者との技術力に差が生じてしまっており、このことが売上および利益に悪影響を与えている。採用に関しては、パン職人にあこがれる若者の応募者は多いが、しばらくするとほぼ離職してしまい、定着率が悪いことを社長は悩んでいる。また、独自製品を提供できる新製品開発力が創業以来の成長を支えていたが、最近は独自の新製品開発が停滞しており、その結果大手資本のインストアベーカリーの品揃えと差がないとの指摘を常連客から受けることが多くなってきた。店舗での接客に関するマニュアルは整備しており、販売員やパートタイム労働者はマニュアル通りお客様に挨拶をし、接客時に常連客には製品の評価等を聴くことはしているが、A社長は店舗での接客業務は形骸化していると感じており、店舗の活性化も課題であると考えている。

■A社のバリューチェーンの図

2.スーパーマーケットY社からの出店要請

現在A社はスーパーマーケットのY社から、A社既存店舗と商圏が重なるY社のX店への出店要請を受けている。Y社からは、出店支援としてPOSデータ等の提供を約束されているが、他社との差別化を前面に出してY社は成長してきたため、X店にはY社専用の店舗名(ブランド)をつけること、既存店とは品揃えも変え価格も割安とすることが求められている。そのためには、新製品開発や商品管理、包装資材や値札、従業員の制服等を既存店と別管理とすることが必要となる。また提示された売上歩率での収益見込みは赤字が何とか回避できる厳しいレベルであり、決済条件は消化仕入である。A社長は要請に応じるべきかどうかを悩んでいる。

■スーパーマーケットにおけるインストアベーカリーの設置率

出典 「2022年度スーパーマーケット年次統計調査」
(一般社団法人全国スーパーマーケット協会)より作成
  • A社の技術力、新製品開発力の強化及び店舗活性化に関する再構築策について300字以内であなたの考えを述べよ
  • 第1問の再構築策を実行し、次に売上や利益の増加を図りたいと考えているA社長であるが、Y社からの要請を受け、出店するかどうか迷っている。出店する、しないについて回答の冒頭で明確化し、その理由とその場合の施策につき、300字以内であなたの考えを述べよ。

    なお、出店に係る投資に関しては銀行融資等でまかなえるため考慮しないものとする。

 
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マネジメント検定Ⅲ級

経営理念に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。
  • ①経営理念は、その内容も呼び方も様々あるが、売上高や利益率を明示してはならない。
  • ②経営理念におけるビジョンとは、企業が将来に向けてめざす方向性を意味するのが一般的である。
  • ③経営理念におけるレゾン・デートルとは、企業のこれまでのあゆみや足跡を意味するのが一般的である。
  • ④経営理念におけるバリューとは、企業の売上高を意味するのが一般的である。

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経営理念と企業の社会的責任に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
  • ①SDGsは、国際会議で決定された持続可能な開発目標で、日本でも政府や自治体、そして企業の取り組みが行われている。
  • ②CSRは、企業が自らの利潤追求だけを目的とするのではなく、消費者や地域社会、行政、投資家などとの関係性において、社会的な責任を果たす活動である。
  • ③SDGsは、公的機関が社会課題に取り組む企業に対して大規模な投資を行うことで支援していく活動である。
  • ④ESGは、環境や社会、ガバナンスを意味しており、これらの課題に取り組む企業を積極的に応援する活動がある。

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収益性分析における代表的な分析指標とその説明の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
  • 〔代表的な分析指標〕
  • A 売上高総利益率
  • B 売上高営業利益率
  • C 売上高経常利益率
  • D 売上高当期純利益率
  • 〔説明文〕
  • ア 税引き後における会社の最終的な収益性を示す
  • イ 本業や副業といった会社の通常の状態における収益性を示す
  • ウ 会社の本業における収益性を示す
  • エ 会社がどれだけ付加価値を生み出しているかを示す
  • 〔解答群〕
  • ① A=ウ   B=イ   C=ア   D=エ
  • ② A=ウ   B=ア   C=エ   D=イ
  • ③ A=エ   B=イ   C=ウ   D=ア
  • ④ A=エ   B=ウ   C=イ   D=ア

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マネジメント検定Ⅱ級

自社能力の分析に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。
  • ① 自社能力の分析においては、企業内にどのような経営資源が存在するのか、不足する経営資源は何か、など静的な分析のみが有効である。
  • ② コア・コンピタンスは、自社保有能力全般をあらわすもので、これをもとに経営資源分析を行う。
  • ③ ケイパビリティは、企業経営の実務的な能力のうち、知識や技術面の資源をあらわすものである。
  • ④ KFSは、他社との差別化や優位性を保持する要因を示す指標で、KSFと呼ばれることもある。

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4
次の文章を読み、文章中の空欄( A )から空欄( D )に当てはまる、最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
  •  企業が( A )を行う動機として、主力製品の需要停滞や収益の安定化のほか、企業内で複数の事業を行うことで収益性を高める( B )、未利用資源の活用などが挙げられる。アンゾフは、多角化によって( C )が発揮される代表的なケースとして、販売、生産、投資、経営管理の4種類を挙げている。企業グループ内にある2つの異なる事業が互いに補完的な役割を果たし、顧客への提供サービスの面で満足度を高めるようなケースで生じることを( D )という。
  • 【解答群】
  • ① A:シナジー  B:範囲の経済 C:多角化戦略 D:相殺効果
  • ② A:多角化戦略 B:範囲の経済 C:シナジー  D:相補効果
  • ③ A:シナジー  B:規模の経済 C:多角化戦略 D:相殺効果
  • ④ A:多角化戦略 B:規模の経済 C:シナジー  D:相補効果

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2
さまざまな価格決定方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
  • ①市場浸透価格は、高価格で購入してくれる安定的な顧客層をターゲットとして、長期的なコスト回収を目指す方法である。
  • ②上澄み吸収価格は、新製品導入時に高価格で参入する方法であり、価格感度が低い層をターゲットとし競合の参入可能性が少ない場合に有効な方法である。
  • ③キャプティブ価格とは、例えばプリンタ本体とインクのように、主たる機能を果たす製品の価格を安くし消耗品で収益を上げようとする価格設定法である。
  • ④プライスライニングとは、例えば百貨店で販売されるお歳暮などのように、同じカテゴリーに普及品・中級品・高級品といったグレードが存在する場合に複数の価格ラインを設定する価格設定法である。

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次の文章を読み、文章中の空欄( A )から( C )に当てはまる、最も適切なものを下記の解答群から選びなさい。
  •  リーダーシップ行動論のひとつであるPM理論は、日本の心理学者である三隅二不二によって提唱された。( A )リーダーは綿密な計画や管理により短期的に業績を上げやすい傾向にあるが、部下への気配りや部下を尊重することが苦手で、長期的に部下のモチベーションやパフォーマンスの低下を招くおそれがある。また、( A )リーダーはトップダウン型の組織構造を構築しやすく人材の育成能力が低い。  一方で、( B )リーダーは、部下との信頼関係を構築し職場環境が良好で、部下は働きやすさを感じやすい。しかし、目標達成に向けた具体的戦略の立案や、業績に繋げる能力が低い。( B )リーダーは組織内のパフォーマンスを上げるため、より具体的なアプローチを検討する必要がある。  ( C )リーダーのもとで、メンバーの満足度と生産性が最も高くなることが実証的に示されている。
  • 【解答群】
  • ① A:pM型   B:PM型   C:pm型
  • ② A:Pm型   B:pM型   C:PM型
  • ③ A:pM型   B:Pm型   C:PM型
  • ④ A:Pm型   B:PM型   C:pm型

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注:本ケースは、企業経営に関する知識や戦略策定に関する分析力・構想力を問うために作成したものであり、題材となっている企業や人物、製品や市場、県市の状況などは数値を含めて仮想のものである。

1.企業の概況

  •  A社は人口80万人の首都圏にあるX市のインストアベーカリーである。X市は日中都心で働く者が多く、東京のベッドタウンとしての性格をもっており、人口が多いものの、農業も盛んである。また、社会に関心を持つ健康志向の20~30代の子育て世代の比率が全国平均よりも高いことが特徴であるが、総人口は数年前に減少に転じている。
  •  A社は30年前に東京のベーカリーに勤めていたA社長が「パンの暖かさを食卓に」を経営理念として独立を図ったことがスタートであった。X市がふるさとであるA社長には農家の知人も多い。現在A社は社員17名(パン製造従事者(技術者)10名、事務所は社長を含め2名、販売担当者5名)とその他パートタイム労働者数名で運営されている。
  •  A社の1号店は道路に面したいわゆる路面店であったが、現在はⅩ市の2つのショッピングモール(SM)に店舗がある。SMからの全店一斉のセール等への協力要請はあるものの、プロモーション等に関しては出店者に任されており、独自の販売戦略がとれる状況である。売上高は現在1億2,000万円であるが、ロシアのウクライナ侵攻による小麦粉等の原材料や光熱費の高騰の影響で現在利益はほとんどない状況である。しかし売上金は日々A社に入るため、資金繰りには苦労していない。開業した当時は店で焼成した焼き立てのパンを提供する店は珍しく、店頭には行列ができた。A社は今でもX市では老舗のインストアベーカリーとされており、A社の顧客の多くは開店以来の固定客である。ただし、最近大手資本のインストアベーカリー店がA社店舗周辺に進出してきたことから、A社の売上は減少傾向となっている。
  •  インストアベーカリーには冷凍生地等を店舗で焼くベークオフ型もあるが、A社は原料仕入れ、生地の製造、焼成、仕上げまでを自社で行うスクラッチ型を採用しており、自社独自製品を提供することで成長してきた。基本的に各店舗でパンを製造しているが、かつての1号店を改築してセントラルキッチンとし、食パンやフィリング(パンやサンドイッチに詰めたり挟んだりする具材)はここで製造している。セントラルキッチンは今後の店舗展開を見越して能力に余裕を持たせている。創業してから数年以内に入社した数名のベテラン技術者は、いわゆる職人気質であり技術を教えたがらないため、ベテラン技術者と中堅技術者との技術力に差が生じてしまっており、このことが売上および利益に悪影響を与えている。採用に関しては、パン職人にあこがれる若者の応募者は多いが、しばらくするとほぼ離職してしまい、定着率が悪いことを社長は悩んでいる。また、独自製品を提供できる新製品開発力が創業以来の成長を支えていたが、最近は独自の新製品開発が停滞しており、その結果大手資本のインストアベーカリーの品揃えと差がないとの指摘を常連客から受けることが多くなってきた。店舗での接客に関するマニュアルは整備しており、販売員やパートタイム労働者はマニュアル通りお客様に挨拶をし、接客時に常連客には製品の評価等を聴くことはしているが、A社長は店舗での接客業務は形骸化していると感じており、店舗の活性化も課題であると考えている。


 ■A社のバリューチェーンの図



2.スーパーマーケットY社からの出店要請

  •  現在A社はスーパーマーケットのY社から、A社既存店舗と商圏が重なるY社のX店への出店要請を受けている。Y社からは、出店支援としてPOSデータ等の提供を約束されているが、他社との差別化を前面に出してY社は成長してきたため、X店にはY社専用の店舗名(ブランド)をつけること、既存店とは品揃えも変え価格も割安とすることが求められている。そのためには、新製品開発や商品管理、包装資材や値札、従業員の制服等を既存店と別管理とすることが必要となる。また提示された売上歩率での収益見込みは赤字が何とか回避できる厳しいレベルであり、決済条件は消化仕入である。A社長は要請に応じるべきかどうかを悩んでいる。
  • ■スーパーマーケットにおける
    インストアベーカリーの設置率
  • 出典「2022年度スーパーマーケット年次統計調査」(一般社団法人全国スーパーマーケット協会)より作成
  •  A社の技術力、新製品開発力の強化及び店舗活性化に関する再構築策について300字以内であなたの考えを述べよ。

  •  第1問の再構築策を実行し、次に売上や利益の増加を図りたいと考えているA社長であるが、Y社からの要請を受け、出店するかどうか迷っている。出店する、しないについて回答の冒頭で明確化し、その理由とその場合の施策につき、300字以内であなたの考えを述べよ。
  •  なお、出店に係る投資に関しては銀行融資等でまかなえるため考慮しないものとする。

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